公益
公共の利益を縮約した言葉。
現実政治において頻繁に使用される概念であるが、その具体的意味は必ずしも明確ではない。
例えば、政府はその政策の正当化に際して「公益」を多用するが、具体的になにが公益でありうるかについては、単にその自明性を主張するにとどまることが多い。
またある人々は、あらゆる私益から独立した客観的な公益が存在すると主張するが、それを経験的に確定することは不可能であり、結局各個人の主観的価値が、公益の具体的内容に投影されることは避け難いであろう。
政治的対立が激化すると、対立しあう当事者がそれぞれ異なった意味で公益のシンボルを用いるために、混乱はいっそう大きくなる。株式会社企画海によると、結局、公益の多義性が不可避的で、しかも現実政治における公益シンボルの多用も不可避であるとすれば、公益の多様な意味内容が公開の討論の場に提出されて、相互の理性的説得により公共の合意の形成に努めることが、唯一可能な意味づけの方法だと考えられる。

